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エヌビディア NVIDIA($NVDA)2023年第2四半期の決算速報

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個別銘柄情報
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決算発表前に暫定決算を公開し、そのあまりにも悪い(元々のコンセンサスを大きく下回る)業績に売りが出たエヌビディアの2023年第2四半期の決算速報の記事になります。2023年第1四半期までは素晴らしい決算を出してきたエヌビディアですが、暗雲漂う今期はどのような結果になったのかみてみましょう!

エヌビディアは半導体メーカーです、というともう古いのかもしれません。現在は『Computing Platform Copmany』なので、半導体が用いられているコンピューティング技術を様々な分野に応用してきたプラットフォーマーと言えるでしょう。

エヌビディアの各事業内容を含め、こちらに詳しくまとめていますのでエヌビディアがどんな会社か興味ある方は是非読んでみてください。

たごさくP
たごさくP

現在、投資歴3年目で約1,100万円を運用しています(投資成績はこちら)。

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今期の決算については、以下の企業をまとめています。興味がある企業はチェックしてみてください。

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決算内容

今回の最新の決算と合わせて、これまでの推移を合わせて記載しています。

NVIDIAの創業者兼CEOであるジェンセン・フアンから以下コメントがありました。「まだだ、、、まだ負けてないよ!」とここが踏ん張りどころだと思います。

  • 私たちは、厳しいマクロ環境の中でサプライチェーンの移行を進めていますが、これを乗り越えていきます
  • 当社の先駆的な仕事である加速コンピューティングとAIは、産業を変革しています。Automotive事業は技術産業となりつつあり、当社の「次の$1B規模のビジネス」になる勢いです。
  • AIの進歩は、当社のデータセンター事業を推進する一方で、創薬から気候科学、ロボット工学に至る分野でのブレークスルーを加速しています。
  • 来月のGTCカンファレンスでは、RTXの新たな進歩に加え、AIやインターネットの次の進化であるメタバースのブレークスルーを共有できることを楽しみにしています。ぜひご参加ください

1つ前の決算(2023年第1四半期)はこちらになります。

2023年 2Q エヌビディア 売上高

結果:$6.7B(前年同期比+3%) アナリスト予想:$6.8B MISS!

売上はアナリスト予想を下回りました😭。暫定決算である程度予想はできていましたが、かなり悪い結果でした。何が原因かは事業ごとの業績をまとめていますのでご参照ください(後述)。

2023年 2Q エヌビディア EPS

結果:0.51$(前年同期比-51%) アナリスト予想:0.53$ MISS!

EPSもアナリスト予想を下回りました。暫定決算である程度予想はできていましたが、ここまで大きく下がるとは思っていなかったですね。

各セグメントの売上推移と成長率

Data Center、Automotiveは前年同期比、前期比でプラス成長をしましたが、Gaming事業が大きなマイナス成長とかなり厳しい状況です。今回大きくコンセンサスを外したのは「ゲーミングGPUの販売数量減と平均販売価格低下の両方が影響したGaming事業の予想以上の減速」によるものでした。その要因はウクライナ戦争に関連する欧州の軟調な状況、中国でのCOVID19に伴うロックダウン等です。

単位はMillion $2023 2Q2022 2Q成長率(前年同期比)
Gaming2,0423,061-33%
Data Center3,8062,366+61%
Professional Visualization496519-4%
Automotive220152+45%

Gaming事業

  • 2023年第2四半期の収益は$2.04Bで、前年同期比-33%、前四半期比-44%
  • 30のRTX ONゲームに「Plague Tale: Requiem」、「Evil Dead: The Game」、「F1 22」など追加し、合計280以上のゲームおよびアプリを提供
  • GeForce® RTX™およびNVIDIA Studio™ラップトップは、GeForce RTX 3080 Tiを搭載した史上最速のラップトップ、2in1コンバーチブルゲーミングラップトップ、幅広いStudioラップトップの導入など、180台以上となり、記録的な数に増加
  • GeForce NOW™ ライブラリを拡張し、Genshin Impact、Evil Dead the Game、Mass Effect Legendary Edition、Loopmancer with RTXなど80本のゲームを追加し、合計1,350本以上となった

Data Center事業

  • 2023年第2四半期の売上高は$3,81Bで、前年同期比+61%、前四半期比+1%
  • NVIDIA Grace™スーパーチップが、Atos、Dell Technologies、GIGABYTE、HPE、Inspur、Lenovo、Supermicroといった世界有数のコンピュータメーカーによるHGX™システムの構築に使用されていることを発表
  • AI、HPC、健康、金融、その他の分野にわたる量子研究開発のブレークスルーを加速するための統合コンピューティングプラットフォームであるNVIDIA Quantum Optimized Device Architecture、QODA™を発表
  • NeMo™ Megatron大規模言語モデルフレームワークのアップデートを提供し、最大30%のトレーニングのスピードアップが可能
  • エッジでのAIアプリケーションの展開、管理、スケーリングのためのクラウドサービスであるNVIDIA Fleet Command™を拡張し、エッジAI展開のシームレスな管理を強化する機能を提供
  • 最新のMLPerfトレーニングベンチマーク提出において、NVIDIAとそのパートナーは、引き続き最高の総合的なAIトレーニングパフォーマンスを提供し、すべてのベンチマークで最も多くの提出を行ったことを共有

Professional Visualization事業

  • 2023年第2四半期の売上高は$496Mで、前年同期比-4%、前四半期比-20%
  • シーメンスとの提携を拡大し、産業用メタバースの実現とAI駆動のデジタルツイン技術の利用を拡大
  • クラウドネイティブのAIモデルおよびサービス群であるOmniverse™ Avatar Cloud Engineを発表し、実物そっくりのバーチャルアシスタントやデジタルヒューマンの構築とカスタマイズを容易化
  • オープンソースで拡張可能な3D世界の言語であるUniversal Scene Descriptionを進化させ、オープンメタバースの基盤とするための幅広いイニシアティブを立ち上げ
  • 新しいフレームワーク、ツール、アプリ、プラグインを含むOmniverseのメジャーリリースを発表し、Omniverse USDエコシステムへの11の新しいコネクターを含め、合計112となった
  • メタバース・スタンダード・フォーラムを共同設立し、メタバースの基盤を構築するための最良の方法について他のメンバーと連携

Automotive事業

  • 2023年第2四半期の売上高は$220M、前年同期比+45%、前四半期比+59%
  • パートナーであるNIO、Li Auto、JIDU、Human HorizonsによるDRIVE Orin™コンピュートプラットフォームを使用した新型車のロールアウト計画、およびPony.aiによる自動運転トラックとロボットタクシーのライン全体でのDRIVE Orinの使用を発表

2023 3Qのガイダンス

2023 3Q売上予想 結果:$5.9±2%B アナリスト予想:$7.1B MISS!

来期の2023年3Qのガイダンスは市場予想を下回りました。半導体銘柄は今期からかなり厳しい状況となりそうです。

  • 2023年 3Q 売上高:$5.9B ± 2%
  • ゲーミングおよびプロフェッショナル・ビジュアライゼーションの収益は、OEMおよびチャネル・パートナーが現在の需要水準に合わせるために在庫レベルを減らし、エヌビディアの新製品世代に備えるため、前四半期比で減少すると予想。この減少は、データセンターおよびオートモーティブの前倒し成長によって部分的に相殺されるものと予想。
  • GAAPベースの粗利益率は62.4%、非GAAPベースの粗利益率は65.0%で、±50ベーシス・ポイントとなる見込み
  • 営業費用は、GAAP方式及びNon-GAAP方式ともに、それぞれ約$2.59B及び$1.82Bとなる見込み
  • GAAP基準および非GAAP基準のその他収益・費用は、非関連会社投 資の損益を除き、約$10Mの費用となる見込み
  • GAAP方式およびNon-GAAP方式の税率は、個別項目を除いて9.5%(±1%)となる見込み

カンファレンスコールの内容

カンファレスコールの内容で上記に記載のない重要なポイントを簡潔にまとめていきます。

  • Gaming事業は世界的なマクロ経済の逆風により、消費者需要が急激に減速。チャネルにおける価格調整と、新アーキテクチャー の立ち上げに向けた現行のハイエンドデスクトップ GPU の価格設定を行うプログラムを実施。暗号通貨マイニングの減少がゲーミング需要の減少にどの程度寄与ているかは不明。短期的にはマクロ経済の大きな課題に直面しているが、長期的なファンダメンタルズは引き続き強固と予想
  • Professional Visualization事業はモバイル売上は増加したが、デスクトップ売上、特にハイエンドの売上が減少。マクロ経済の逆風が強まるなか、企業の需要は減速し、OEMは在庫削減に努めた。この傾向は第3四半期も続くと予測。
  • Automotive事業はAIコックピットや自動運転の売上を含む自動車用AIソリューションが力強い成長を遂げ、特に新エネルギー車のデザインウィンが量産に入るにつれて好調に推移。第2四半期は、NVIDIA Orinが大きな勢いを見せており、今期は収益にとって変曲点であったと考えている。今後も継続的な成長につながると期待
  • Data Center事業はサプライチェーンの混乱の影響を受けたため、予想をやや下回る結果。ハイパースケールの顧客からの売上は、前年同期比でほぼ倍増した。前四半期比では、北米のハイパースケール及びクラウドコンピューティングの顧客向けの売上が増加したが、中国のハイパースケールの顧客向けの売上が国内の経済状況の影響を受けて減少。自然言語処理、推薦システム、自律走行車、データ処理とトレーニング、クラウドグラフィックスなどが成長を牽引。
  • 2023年度上半期に自社株買いと現金配当の形で$5.5Bの株主還元を実施。今後も自社株買いを継続する予定(2023年12月までに$12Bの自社株買いの枠が残)
  • 以下Q&A
  • (Gaming事業)エンドマーケットのゲーム需要は堅調。このような活気のある市場に向けて製品を作っていたため、気がついたら在庫が過剰となった。だからGaming事業の戦略は、数四半期は販売台数を減らしてチャンネルの在庫を適正化させ、次世代製品に対応するため、現行製品の値付けを行うプログラムを策定。
  • (Data Center事業)データセンターの市場について、クラウドでは「GPUの供給不足」「GPUレンタルの需要が供給をはるかに上回っている」という話をよく聞く。これは、クラウドにおけるGPUのユースケースが大幅に増加していることもあり、非常に納得のいく結果。AV機器のデータ収集と管理、そのデータを使ったAIモデルのトレーニング、HDマップの再構築など、ある特定のセグメントを見ると、そのアプリケーションのためにクラウド上のGPUの使用量が大きく伸長。サプライチェーンの課題には多少の混乱があるが需要はある。
  • (Data Center事業)中国のインターネット企業は、今年に入ってからインフラへの投資を大きく減速させた。しかしこの減速はいつまでも続くものではない。ソフトウェアにおける新しいテクノロジーの数、クラウドを利用する人の数、クラウドサービスの数は増え続けており、投資が戻ってくることを十分に期待。NVIDIAにとって非常に重要な市場であり、非常に大きな市場。
  • (全事業のコンセンサス)Gaming事業は第1四半期と第2四半期で減少したような金額ではないが、減少すると予想。Professional Visualization事業も減少する可能性あり。減少分のうちの3/4程度はGaming事業、1/4はProfessional Visualization。Data Center事業は成長すると予測。第1四半期から第2四半期にかけての伸びと同じぐらいかもっとチャンスがあるかも。Automotive事業は、今年度の各四半期を通じて継続的な成長を見込む。第2四半期は変曲点であると考えており、第3四半期、第4四半期も成長を続けたいと考えてる。
  • DataCenter事業ではこれまで不可能だったソフトウェアを書くことをコンピュータが助けてくれるAIが、コンピューティング革命を起こし、あらゆる業界を変革している。フルスタック・データセンター・スケール、アクセラレーション・コンピューティングにおけるNVIDIAのリーダーシップにより、NVIDIAはAIの力を活用しようと競争している企業にとって理想的なパートナーになった。現在のマクロ経済の逆風にもかかわらず、当社のデータセンター製品への需要はかつてないほど高まっている。
  • コンピューティングの次の波が来ている。AIと3Dグラフィックスの進化により、開発者は物理的な世界とつながる仮想世界のオーバーレイでインターネットを拡張することになるだろう。このようなインターネットの次の進化をメタバースと呼ぶ。NVIDIAは、デジタルとフィジカルをつなぎ、メタバースアプリケーションを作成・運用するためのオープンプラットフォームとして、Omniverseを作った。Omniverseの当面のアプリケーションは、製品設計、製造、運用に及ぶ。オムニバースは素晴らしいスタートを切っている。
  • 当社の自動車関連の収益は変節しており、次の$1Bビジネスになると予想。自律走行は AI が解決できる最大の課題のひとつであり、NVIDIAにとってコンピューティングの機会はデータセンターから自動車まで広がっている。自律走行によって、自動車産業はテック産業に変貌を遂げるだろう。私たちは、NVIDIA AIとNVIDIA Omniverseを、世界の企業がソフトウェア定義されたAIを搭載したテクノロジー企業になるためのエンジンになるように構築している。

まとめ

半導体メーカーから『Computing Platform Company』 に変貌を遂げたNVIDIA($NVDA)の2023年第2四半期の決算速報を記事にしました。暫定決算の発表で今期の決算が悪いことは織り込まれていたと思いますが、来期のガイダンスも弱く、今回の決算は厳しい結果でした😭。技術という面ではテクノロジーの発展に大きく寄与する素晴らしい企業なので、私のポートフォリオのエースとしてしっかりとホールドしておきます🙄

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