ブロックの2022年第3四半期の決算発表をまとめました。米国市場全体が軟調の中、ブロックも株価はどんどん下がっています。現在52週の最高値から約80%の下落となっており、厳しい状況にあります。私はブロックの長期ホルダーなので今回の決算で株価の風向きが変わるか興味津々でございます👀。
元TwitterのCEOであるジャック・ドーシーが二足の草鞋を履くのを辞め、一本集中した「Blockってどんな会社?」という方は以下の記事が参考になると思います。
今期の決算については、他に以下の企業をまとめています。興味がある企業はチェックしてみてくださいね!
2022 3Q ブロック 決算内容
2022 3Q ブロック 売上高
結果:4.52B$(前年同期比+17%) アナリスト予想:4.49B$ Clear!
アナリスト予想を上回りました。ビットコインの収入は振れ幅が大きく、全体への影響もあるため、以下にビットコインを除いた成長率を記載しています。
各事業の売上高
ビットコインがやや不安定要素なので、基本的にはビットコインを抜いた売上成長率を見るべきかもしれません。ビットコインとを除いてみるとしっかりと右肩上がりなのがわかると思います。ビットコインを除くと前年同期比+36%です。ここ最近、成長率としては少し低くくなった印象です。
2022 3Q ブロック EPS
結果:0.42$(前年同期比+14%) アナリスト予想:0.23$ Clear!
アナリスト予想を大きく上回りました。総利益は$1.57Bと前年同期で+38%と利益を拡大しています(内訳は以下)。Cash Appの活躍が大きいですね。Squareは堅調に伸びております。
- Cash App:$774M 前年同期比+51%
- Square:$7583M 前年同期比+29%
2022 3Q ブロック ガイダンス
今後の見通しに関する記載はなかったです。
2022 4Qや2022通年の具体的なガイダンスについては示されていないですね。
各事業のハイライト
Cash App
以下にポイントをまとめます。やはり、Cash Appはユーザーにとって価値のあるものを提供すること、そしてビットコインを一般に普及させることを心がけていると思います。
- 開発の柱(コミュニティ、金融サービス、暗号、オペレーティングシステム、トラスト、コマース、グローバル)に投資しており、今期は、コミュニティ、金融サービス、コマースの各分野で顕著な進捗があり、売上総利益の増加に大きく貢献。
- コミュニティ:Cash Appのピアツーピアのネットワークは重要な資産であり、全体の活性化の最も重要な原動力。9 月には、前年同月比約+20%の 4,900 万人超のトランザクティング・アクティ ブを獲得。
- 金融サービス:Cash Appはピアツーピア決済以外のサービスも提供し続け、顧客との関係を深めている。Cash App Cardや口座振替など、一連のバンキング商品は、当社のエコシステムの中で最も急速に普及率が高まっている。9月のCash App Cardの月間利用者数は約1,800万人で、月間利用者数の35%以上を占める。パーソナライズされたBoostsや投資など、世界トップクラスの商品を開発することで、今後も利用率を高めることができると考えている。
- 資金流入を促進するには、顧客が口座振込、紙幣・小切手による入金、銀行振込などの方法で簡単にCash App口座に入金できるようにすることが重要。9月には、顧客のCash App口座に20億ドル以上の直接入金があり、1年前にこの機能を開始して以来、紙幣による入金額は過去最高で約35億ドルに到達。紙幣による入金は、資金流入を増加させるとともに、ユースケースの拡大に伴い、顧客との信頼とShare of Walletを促進。
- 第3四半期には、Cash Appカードの注文時に口座番号と送金番号を即座にお知らせするなど、Cash Appを使った銀行取引を合理化。この結果、銀行サービスを必要とする人々の摩擦が減り、口座振込の転換率も大幅に上昇。
- 第 3 四半期の流入額は 1,046 ドルに達し、取引参加者 1 人当たりの流入額を増加させる原動力となった。これは、前四半期比および前年同期比では比較的安定しており、3 年間の CAGR ベースでは +17%で、景気刺激策や税制改正の時期を過ぎても健全な状態を維持。
- コマース:Afterpayは、SquareとCash Appのエコシステムをつなぐ役割を担っており、統合に向けた取り組みに大きな進展あり。消費者が個人や企業を検索し、Afterpayの主要な加盟店からのBNPLオファーを見つけることができるタブ。これにより、Cash App Payを受け入れる加盟店での割引特典を見つけることが可能。
Square
Squareは海外展開に力を入れるようです。もちろん日本にもSquareは上陸していますね。ここ最近CMでもよく見ますね。今回日本のPaypayに対応したことにも言及していますね。
- Squareのビジネスを推進するために、オムニチャネル、アップマーケットの成長、グローバル展開という3つの戦略的優先事項に引き続き注力。
- プロダクトのエコシステムの強化:オムニチャネル戦略の中核として、販売者とその顧客のための一貫したエクスペリエンスを構築することに注力。当社のソリューションは、販売者に以下を提供します。
- 私たちのソリューションは、販売者に堅牢な統合ツールのセットを提供し、私たちがサービスを提供するビジネスにとって重要な4つの機能(商取引、顧客、スタッフ、銀行)に焦点を当ている。特定の業種向けに開発された当社のソフトウェアソリューションは、力強い成長を遂げている。第3四半期には、Square for Restaurants、Square for Retail、Square Appointmentsを含む当社の垂直型POSソリューションの売上総利益が前年同期比で45%以上増加し、Squareの売上総利益全体の伸びを上回った。当社のフリーミアムモデルは、販売者が無料レベルから始めて、時間の経過とともに必要に応じて上位のサブスクリプションサービスにアップグレードできるよう、段階的なサービスを提供。このように販売者がより利用しやすいサービスを提供することで、トップ・オブ・ファネルを向上させ、収益化への強力な道筋を提供。
- 9月には、Appleの非接触型決済機能であるTap to Pay on iPhoneをSquareの販売者向けに米国で開始。これにより、販売者は決済用のハードウェアを必要とせず、より柔軟にSquareを使い始められ、販売者の顧客にはより便利で非接触型の決済方法を提供可能
- アップマーケットでの成長:中堅セラーからの売上総利益は前年同期比+22%、3年間のCAGRベースでは+39%となり、引き続きアップマーケットで強い勢い。当社の開発者向けプラットフォームは、Squareとの接続を希望する新しい販売者や大規模な販売者にリーチすることで、当社のエコシステムを拡大する上で重要な役割。
- Schomp Automotiveは、コロラド州に本社を置く家族経営の自動車ディーラーで、年間GPVは5000万ドル以上ですが、Squareの開発者プラットフォームを利用して、12拠点でビジネスを拡大。業務が複雑化したため、Terminal APIとの統合を構築し、Squareの支払いを受け入れ、自動照合でプロセスを合理化。以前のプロバイダーでは、Schompの新しい店舗で支払い処理を可能にするには、最大6週間かかっていたが、Squareでは平均2時間程度で完了。対面、オンライン、モバイルの各決済においてカスタマイズされたコマース体験をサポートすることで、当社の開発プラットフォームは、当社がサービスを提供する企業の規模や種類を戦略的に拡大するのに役立つと確信。
- グローバル展開:新規および既存市場における製品機能の拡充と製品パリティの向上により、国際的なプレゼンスを強化することに引き続き注力。
- 日本におけるQRコード決済の主流であり、顧客数は5,100万人以上、利用率は3分の2を超えており、この需要に応えるため、第3四半期には、Square POS、Square for Retail、Square Appointing を通じて、販売者が直接 PayPay QR コード決済を受け付けられるようにした。
- 直近では、オーストラリアでInstant Transfersを、英国でSquare Loansを導入。さらに、サポートする決済手段も拡大。
- また、カナダと英国で BNPL サービスを開始することで、サポートする決済方法を拡大し、Square 販売者が新しい買い物客を引き付け、収益を増加させるのに役立ってる。
2022 3Q ブロック カンファレンスコール
カンファレスコールのポイントをまとめました(主に質疑応答)。
- 第3四半期のBNPLプラットフォームのGMVは54億ドルで、前年同期比10%増、3年間のCAGRベースでは60%増
- BNPLの消費者の返済行動は引き続き健全であり、95%以上の割賦金が期限内に支払われている
- 国際市場における GPV の前年同月比成長率は、主に為替レートと、若干ではあるものの英国で進行中のマ クロ関連の減速により、大幅に鈍化
- 2022年通年の投資額をさらに1億4,000万ドル削減する計画で、これにより通年で計画した非GAAPベースの営業費用の引き下げ額は5億1,900万ドルとなり、通年で見込んでいた踏み上げ額の約25%に相当。採用活動、認知度向上のための費用が対象
- この不安定な経済の環境下で成長と収益性のバランスをとることに引き続き注力。そのため、投資の枠組みにおいて、成長と利益率のバランスを取る
- 重視しているのは、環境変化に対応する機敏性。このように環境が変化していく中で、機敏さを維持し、目に見えるものに適応していく。特に効率性の低い分野や、逆に魅力的なリターンが得られ、長期的に収益性の高い方法で事業を成長させることができる分野では、裁量的な営業費用を削減し、規律を維持
- 目標は、最初はCash App Cardを含むこれらのサービスのいずれかを最初に検討してもらうこと。しかし、時間の経過とともに、金融生活で必要なものはすべてCash App Cardの中で見つけることができるので、主要な存在になることを目指したい
- デジタルネイティブのZ世代、ミレニアル世代の顧客について考えてみると、彼らはCash Appのお客様のかなりの部分を占めているが、アメリカの人口に占めるZ世代とミレニアル世代のお客様の20%にしか浸透していない。この層は過去数年間、月間の利用者数が最も伸びている層だが、残りの80%の顧客をキャッシュアプリに取り込むために、できることがまだまだある
- 当社のエコシステム全体を脅かすような競合他社は、今のところ見当たらない。製品、垂直チャネル、顧客タイプなどの多様性こそが、マクロ的に不安定な時代に突入した今、最も回復力がある
まとめ
ブロックの2022年第3四半期の決算発表をまとめました。市場の反応は良さそうですね!。フィンテックというのはまだ新しい分野なのでこれからの成長にも期待したいですね。フィンテックのリーダーとしてブロックには引っ張っていってほしいです。引き続き鬼ホールドいたします(損益率-60%)🙄。
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