メタバースにAIに深く関連し、多くの方が期待を寄せるエヌビディアの2024年第1四半期の決算速報の記事になります。2023年第2四半期から厳しい決算が続き、叩き売られたエヌビディアですが、最近生成AIのムーブメントで調子を取り戻してきております。今回の決算では生成AIの影響を含め、どのような結果となったのでしょうか👀。
エヌビディアの各事業内容を含め、こちらに詳しくまとめていますのでエヌビディアがどんな会社か興味ある方は是非読んでみてください。
今期の決算については、以下の企業をまとめています。興味がある企業はチェックしてみてください。
決算内容
今回の最新の決算と合わせて、これまでの推移を合わせて記載しています。
NVIDIAはやはりAIに注力しており、大手クラウドサービスプロバイダーと提携し、企業がNVIDIAの世界最先端のAIプラットフォームにアクセスできるAI-as-a-serviceを提供しています。すでにOracle Cloud Infrastructureで提供されており、Microsoft AzureやGoogle Cloud Platformなどでも近日中に提供される予定です。
2024年度第1四半期、NVIDIAは現金配当で$99Mを株主に還元。
NVIDIAの創業者兼CEOであるジェンセン・フアンから以下コメントがありました。
- コンピュータ業界は、加速計算と生成AIの2つの同時的な転換を経ています。
- 世界中のインストール済みデータセンターインフラの1兆ドルが、企業が製品、サービス、ビジネスプロセスのあらゆるところに生成AIを適用するために、汎用目的から加速計算に移行します。
- 当社のデータセンターファミリー製品であるH100、Grace CPU、Grace Hopper Superchip、NVLink、Quantum 400 InfiniBand、BlueField-3 DPUはすでに製造中です。需要の急増に対応するため、供給量を大幅に増やしています。
2024年 1Q エヌビディア 売上高
結果:$7.19B(前年同期比-13%) アナリスト予想:$6.52B Clear!
売上はアナリスト予想をなんとか上回りました。どの事業も前四半期からはプラスで好調です。特にDeta Center事業の復活が大きいです。
2024年 1Q エヌビディア EPS
結果:1.09$(前年同期比-20%) アナリスト予想:0.92$ Clear!
EPSはアナリスト予想を上回りました😭。売上も利上げも復調してきております。
各セグメントの売上推移と成長率
Data Center、Automotiveは前年同期比、前期比でプラス成長をしましたが、Professional Visualization、Gaming事業が大きなマイナス成長と厳しい状況です。いずれ1B事業となると言われているAutomotiveは順調に成長しております。全事業、前四半期からはプラスとなっているので、ここからの挽回劇に注目が集まります👀。
単位はMillion $ | 2023 4Q | 2022 4Q | 成長率(前年同期比) |
Gaming | 2,240 | 3,620 | -38% |
Data Center | 4,284 | 3,750 | +14% |
Professional Visualization | 295 | 622 | -53% |
Automotive | 296 | 138 | +114% |
Gaming事業
- 第1四半期の売上高は$2.24Bで、前年比で38%減少し、前四半期比で22%増加
- NVIDIA Ada LovelaceアーキテクチャとDLSSの進化をもたらすGeForce RTX™ 4060ファミリーのGPUを発表(価格は299ドル〜)。
- AdaアーキテクチャをベースにしたGeForce RTX 4070 GPUを発売しました。これにより、DLSS 3、リアルタイムレイトレーシング、および1440pの解像度でほとんどの最新ゲームを100フレーム以上で実行することが可能に
- DLSS対応のゲームタイトルを36本追加し、総数は300本
- CD PROJEKT REDとの協力により、Cyberpunk 2077のアップデートを通じて、主要なゲームタイトルで初めてパストレーシングが利用可能に
- GeForce NOWのゲームタイトルを1,600以上に拡大し(Microsoft Xboxの最初のゲームであるGears 5も含む)
Data Center事業
- 前年比14%、前の四半期比18%増の、$4.28Bの過去最高の売上高を達成
- 最新のNVIDIA Ada、NVIDIA Hopper™、NVIDIA Grace Hopper™プロセッサと会社のフルスタック推論ソフトウェアを組み合わせた4つの推論プラットフォームを発売
- Google Cloudが、生成AIアプリケーションを加速するための新しいNVIDIA L4 Tensor Core GPUを最初に提供するクラウドプロバイダーであることを発表
- NVIDIA AI Foundationsを発表。これは、企業が独自のデータでトレーニングされたドメイン固有のタスクのためのカスタム大規模言語モデルや生成AIモデルを作成および運用するのを支援するもの
- 次世代半導体の設計と製造を加速するための計算リソグラフィ用のNVIDIA cuLithoソフトウェアライブラリを発表しました。
- Amazon Web Services、Google Cloud、Microsoft Azure、Oracle Cloud Infrastructureなど、NVIDIA H100 Tensor Core GPUを基にした新製品やサービスを提供するパートナーを拡大
- ServiceNowと提携して、企業のIT全体にわたって生成AIを構築することを発表
- Medtronicとの協力関係を発表し、医療機器のためのAIプラットフォームを構築することを目指す
- Dell TechnologiesとのProject Helixで協力し、企業が信頼性のある生成AIアプリケーションを構築・展開するためのフルスタックソリューションを提供
- MicrosoftのAzure Machine LearningにNVIDIA AI Enterpriseソフトウェアを統合することを発表し、企業のAIイニシアチブを加速
Professional Visualization事業
- 第1四半期の売上高は$295M、前年同期比で53%減少し、前四半期比で31%増加
- NVIDIA Omniverse™ Cloudを発表。これは、産業用メタバースアプリケーションの開発と展開に使用する、Microsoft Azureで実行される完全に管理されたサービス
- Microsoftとの連携を拡大し、Microsoft 365アプリケーションをOmniverseに接続することを発表
- Adaアーキテクチャをベースにした、モバイルおよびデスクトップワークステーション向けの6つの新しいNVIDIA RTX™ GPUを発表
Automotive事業
- 第1四半期の売上高は$2.96Bで、前年同期比で114%増加し、前四半期比で1%増加
- 自動車デザインの受注パイプラインが、過去1年間の$11Bから、今後6年間で$14Bに成長したことを発表
- 世界トップの電気自動車メーカーであるBYDが、新しいモデルにNVIDIA DRIVE Orin™の使用を拡大することを発表
2024 2Qのガイダンス
2024 2Q売上予想 結果:$11.00±2%B アナリスト予想:$7.18B Clear!
来期の2024年2Qのガイダンスは市場予想を大きく上回りました。この急激な成長は、株価の上昇📈に大きく繋がったと思います。
- 2024年 2Q 売上高:$11.00B ± 2%(前年同期比+64%)
- GAAPベースの粗利益率は68.6%、非GAAPベースの粗利益率は70.0%(±0.5%)となる見込み
- 営業費用は、GAAP方式及びNon-GAAP方式ともに、それぞれ約$2.71B及び$1.90Bとなる見込み
- GAAP基準および非GAAP基準のその他収益・費用は、非関連会社投 資の損益を除き、約$90Mの費用となる見込み
- GAAP方式およびNon-GAAP方式の税率は、個別項目を除いて14.0%(±1%)となる見込み
カンファレンスコールの内容
カンファレスコールの内容で上記に記載のない重要なポイントを簡潔にまとめていきます。
- 第1四半期の売上高は$7.19Bで、前四半期比19%増、前年同期比13%減でした。この増加は、データセンターの売上が記録的であったことと、ゲームとプロフェッショナル・ビジュアライゼーション・プラットフォームがチャネル在庫の修正から脱却したことによるものです。
- データセンターの売上は記録的な$4.28Bを達成し、前四半期比18%増、前年同期比14%増となりました。この成長は、全世界のアクセラレーション・コンピューティング・プラットフォームによるものであり、ジェネレーティブAI(生成AI)がこれを推進しています。
- ジェネレーティブAIは、コンピュート要件の指数関数的な伸びを促進し、最も汎用性が高く、最もエネルギー効率が高く、最もTCOが低いアプローチであるNVIDIA加速コンピューティングへの移行を加速しています。
- NVIDIAの主要な顧客カテゴリーは、クラウドサービスプロバイダー(CSP)、消費者向けインターネット企業、企業であり、これらの組織はAIアプリケーションのトレーニングや推論への関心の高まりに対応するため、NVIDIAのフラッグシップGPUであるHopperおよびAmpereアーキテクチャの導入を競っています。
- 複数のCSPが、それぞれのプラットフォームでのHopperアーキテクチャのH100の提供を発表しています。これには、Microsoft Azure、Google Cloud、Oracle Cloud Infrastructureでのプライベートプレビュー、AWSでの今後の提供、そして新興のGPU専門クラウドプロバイダーであるCoreWeaveやLambdaでの一般提供が含まれています。
- 質疑応答
- Q1:2024年第1四半期のNVIDIAの全体的な収益実績は、2023年第1四半期と比較してどうだったのか?
A1:2024年第1四半期の収益は、主にゲームとデータセンター分野の成長によって、前年同期と比較して大幅に増加しました。
- Q2:データセンター分野の成長について、より詳しく教えてください。
A2:データセンター事業は、様々な業界におけるAIや機械学習技術への需要の高まりにより、堅調な成長を遂げました。 - Q3:現在、NVIDIAはサプライチェーンの面でどのような課題に直面しているのか?
A3:他の多くのテクノロジー企業と同様に、我々はまだグローバルなサプライチェーンの問題をナビゲートしています。私たちは、生産と配送への潜在的な影響を軽減するために、たゆまぬ努力を続けています。 - Q4:自動車産業におけるNVIDIAの進捗状況について教えてください。
A4:複数の大手自動車メーカーが自律走行車の開発に当社のDRIVEプラットフォームを採用するなど、当社は自動車産業において前進を続けています。 - Q5:今後の製品の研究開発において、NVIDIAはどのような位置づけにあるのか?
A5:私たちは、イノベーションを推進し、私たちの製品がお客様の進化するニーズに応えられるように、研究開発に多額の投資を続けています。 - Q6:2024年第2四半期におけるNVIDIAの予測やガイダンスはどのようなものですか?A6:2024年第2四半期は、主要セグメントでの継続的な需要と新製品の発売により、好調な業績を見込んでいます。
- Q1:2024年第1四半期のNVIDIAの全体的な収益実績は、2023年第1四半期と比較してどうだったのか?
まとめ
半導体メーカーから『Computing Platform Company』 に変貌を遂げたNVIDIA($NVDA)の2024年第1四半期の決算速報を記事にしました。決算発表後は大きく株価が上昇しておりますが、相場が開いた後のさらなる情報に期待が集まります。今晩が楽しみです。技術という面ではテクノロジーの発展に大きく寄与する素晴らしい企業なので、私のポートフォリオのエースとしてしっかりとホールドしておきます🙄。
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